information

 こちらは理系イラストレーターのタテノカズヒロの
 数学マンガブログです。書籍化決定! 目指せドラマ化(炎)(メインのHPはコチラ
   お仕事のご依頼お待ちしております。(コチラから)
 ★この数学漫画ブログについて
 ★バックナンバー一覧はコチラ  ★登場人物 紹介
 ★感想をTwitter(@tatenokazuhiro)でお待ちしております。

2012年1月23日

第16話 ピタゴラス弟子殺害事件 - 無理数


この節では有理数と無理数(あわせて実数)はどういうものなのかを学びます。
有理数の定義はこうです。
有理数の定義
このように教科書には書かれていますが、「はい、わかりましたね」と次の節にフワーッと進めていかれても困りますよね。
そこで、もっとわかりやすくするために、原始人時代に戻って順番に数の歴史を追っていきたいと思います。

(記事後半につづく...)

(※ クリックで画像拡大します。)
有理数_01

有理数_02

有理数_03
(※ クリックで画像拡大します。)

まず、人類がウッホウッホいうてた時代、最初の最初は〝数〟という概念すらありません。
じきに、木の実の数や家族の人数を把握するために、1、2、3...と数えることができるようになり、木の実2個と木の実3個では合計5個、家族5人に木の実2個ずつなら全部で10個というように、足し算・かけ算ができるようになりました。
これが自然数(1、2、3...)です。
次は、人類が引き算をしようとした時、3-1=2 ならば問題ないですが、2-3=? という式に自然数では解が出せません。
そこで「0」や「負の数」という概念が誕生することによって、引き算も可能となりました。
これが整数です(...、-2、-1、0、1、2、...)。
次、四則演算であと残っているものは割り算だけです。
1÷3=? というような式の解に整数では対応できません。1÷3=1/3→これは分数ですよね。よって、割り算を可能にするため分数を登場させ、これを整数に加えたものが有理数です。

ここで最初に書いた定義に戻ってみてください。
つまり、有理数ってザックリ言うと、分数です。
整数であれ、小数であれ、分数で表現できる数を有理数と言います。

有理数の例

違う言い方をすると、比で表せる数のこと。
有理数は英語で書くと、rational numberです。たしかにrationalは「理性的」という意味がありますが、ratioには「比率」という意味もあります。
だから本当は「有比数」と訳すべきだった!と主張する数学者もいます。僕もそう思います。有理数ではない数、無理数にはなんだか「無理矢理つくった数」「無理がある数」というようなイメージをもってしまいますが、本当は無比数=比で表すことができない数ということなんです。たとえば二乗したら2になる数√2=1.41421356...は、どうやったって分数のかたちm/nで表すことが不可能ので有理数ではなく、つまり無理数ということになります。

さて、有理数誕生により四則演算がすべて可能になりました。
自然数1、2、3...を足したり、引いたり、かけたり、割ったりすることでできる有理数が、この世のすべての〝数〟であり、音楽や星の運行、さらには森羅万象、この世のすべてのことが〝数〟と何らかの関係性を持っていると考えた数学者がいました。
「万物は数である」と唱えたピタゴラスです。
自信満々の思想でしたが、これを根こそぎひっくり返すことになる「無理数の発見」をしてしまう弟子が登場します。
また、衝撃だったのは、無理数が非常に身近なところに存在していたということ。たとえば、一辺が1の正方形の対角線が√2なのです。
無理数の存在を認めようとしなかったピタゴラス教団はこのことをひたすら隠そうとし、一説には清須ちゃんが話したように、ヒポススは悲運な運命をたどります。
無理数の発見って、後世に名前が残るほどの大発見だと思うんですが、かわいそうですね、ヒポスス。

●参考文献
『数学入門(上)』(遠山啓著・岩波新書)
『図解雑学 フェルマーの最終定理』(富永裕久著・ナツメ社)
『図解雑学 数論とフェルマーの最終定理』(久我勝利著・ナツメ社)




トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.studio-ggy.com/cgi-bin/mt4/mt-tb.cgi/390

コメントする